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名前だけでも覚えて帰ってください

今日のクラウド小委感想

FBに書いた今日のクラウド小委の感想をこちらにも貼っておく。

今日の文化庁のクラウド小委の議論では、基本的にType2型(Dropboxからあらゆる共有機能をなくした純粋なロッカー型)については著作権法第30条(私的複製)で処理、その他の型については「発展的なクラウドサービス」として、音楽に関する集中管理スキーム(著作権も著作隣接権もワンストップで契約できる仕組み)を作ってより契約をしやすい形式にしようという方向でまとまりつつある。契約自由の原則が保障され、またこの集中管理スキームがクラウドサービス限定の運用とならないのであれば、勝手にやってもらっていい。それはビジネスの問題だし、持続できるビジネスが成長することが権利者への適切な対価還元に向けた一番の近道だからだ。

ただ問題はその契約に関して、利用実態調査の名のもとに利用者個人のプライベートなストレージ内のファイルに管理楽曲がどれくらいあるのかをクラウド事業者は調査せよと権利者団体が主張しはじめた。しかも個人名ではなくIDで管理するからプライバシーは侵害されない、的な発言が飛び交った。

権利者は「事業者は見えるものを権利者は見られない」というが、それは違う。ユーザーのデータは事業者も原則「見てはならない」もののはず。事業者だって「見えない」ものなのだ。

IDで管理すると言ったって、それはまさに内閣官房でされたパーソナルデータの議論で、個人特定性低減データをどうするかというのはまだ決まっていない話。しかもユーザーのデータ領域にある音楽データファイルと権利者が管理する楽曲のフィンガープリントを照合せいと言っている。その照合処理をするマシンリソースは誰が準備するんだ。音声データの処理はなんだかんだ言って重いぞ。

というかこの議論の流れでいくと、「ユーザーの利用実態調査に合わせた契約」の名のもとにあらゆることが可能とされてしまうおそれが出てきていている。プライバシーをないがしろにした議論が進むことを本当に懸念している。というか著作権の議論の場でプライバシー侵害の可否の問題を安々と扱うべきではない。

あと今日はあうんの呼吸で避けられた公衆設置自動複製機器の問題、これも最終的には必ず議論し、廃止の方向に持っていく必要がある。

今日の一曲:天体観測 / BUMP OF CHICKEN

見えない物を見ようとして〜
見えてる物を見落として〜